故障する可能性があるものを事前に検知したい。

異常の「早期発見」と「検出率」の両立に挑戦

導入事例 No. 02

導入事例 No. 02

故障する可能性があるものを事前に検知したい。

異常の「早期発見」と「検出率」の両立に挑戦

部品やセンサーなど、将来異常が発生してしまうものを事前に検知するために、インフラ設備の開発にAIによる異常検知の活用に取り組んだ事例です。プログラミング不要なAIツールで簡単に学習させることができ、異常の「早期発見」と「検出率」で目視確認と比べても有効であることを確認しました。AIによる異常検知の結果は、点検タイミングの指標の一つになるのではと考えています。

課題
  • 目視確認での異常確認作業を効率化したい
  • 将来的に故障する可能性があるものを事前に検知したい
解決
  • AIを活用した異常検知ソリューション
効果
  • 判明していた異常だけでなく目視確認で見落とされていた異常も検出できた
  • AI活用により目視確認よりも早期に異常を検知
業種・業務
インフラ
製造工場
製品開発
目的・手段
異常検知
予知保全
予防保全
製品開発では異常を検知する仕組みまで作る必要がある
インフラ設備の開発とは インフラ設備は安定稼働が求められ、インフラ設備の開発には長期運用に耐えられるかといった稼働実験が行われます。単に長期稼働に耐えられるようなものを作るだけでなく、どのように運用していくかといった仕組みづくりも考える必要があります。そのため、稼働実験では異常を検知する仕組みづくりも兼ねています。安定稼働実現のためには、異常が起こる前に検知し部品の交換といった適切なメンテナンスが重要となります。
故障する前に異常を検知したい 異常検知のデータを蓄積かつ可視化して目視確認の精度を高めようとしているが、目視だと見落としてしまうような小さな異常が将来の異常の早期発見につながるという課題を持っているお客様がいました。お客様の方でデータを活用して異常を検知する分析に取り組んでいましたが、検出率に課題がありました。
データを活用した異常検知ソリューション このような課題を解決するソリューションの一つとして、「AIを活用した異常検知」があります。

異常検知では、いかに漏れなく異常を検知できるかというが重要となります。そのため、「早期発見」と「検出率」のどちらも求められます。
Node-AIで異常を検知するAI作成
プログラミング不要で時系列データの異常検知 異常検知にもいろいろなものがあり、この事例では将来の異常を検知することを目標に取り組みました。将来の異常を検知するためには、多くの場合で時刻情報などを変換してAIに学習させることが必要になります。Node-AIは、時刻情報を含むようなデータ(時系列データ)に特化したツールであるため、時刻情報の変換含めAIモデル検証まで低コストで行うことができました。
AIを活用して、検知精度向上。新たな異常を検出 作成したAIで将来異常になりそうなものの検知精度の検証を行ったところ、目視確認で異常として把握していたものを漏れなく検知することができ、お客様の方で取り組んでいたものより検知精度が向上しました。また、検証したAIはこれまでお客様が目視確認では把握できていなかった新たな異常を検知しました。この異常は、正常な状態からの変化が小さく目視確認でも見落とされてしまうようなものでした。さらに、作成したAIは目視確認よりも早期に異常を検知できることが確認できました。
リアルタイミングでの異常検知に向けて
異常検知で点検タイミングの指標に 検証では「異常検知の精度」と「異常の早期検知」における有効性を確認できました。AIを活用することでより早期に異常を検知できることがわかったので、AIが検知した異常というのは一種の点検タイミングの指標になるのではないかと考えています。将来的には、毎分AIが異常をチェックするというような仕組みも作っていきたいと思っています。
しかし、これを実現するためにAIをメンテナンスするタイミングをどうするかなどの課題が残っています。今後はこういった課題に対しても取り組み、運用していくための仕組みづくりを考えていく必要があると考えています。
異常検知AIの活用方法 Node-AIで開発した異常検知AIモデルは開発現場だけでなく、すでに稼働している工場などにも活用できると考えています。活用例を下記にまとめます。
  • インフラ
    • 複数の機器のメンテナンスを効率化するための異常検知
    • インフラ設備(機器)の安定稼働のための異常検知
  • 工場
    • 製造設備(機器)の予知保全のための異常検知
    • 工場の生産停止を防止するための異常検知